[伏臥位(うつ伏せ)での背~肩部マッサージ]肩甲間部・肩周り軽擦・揉捏メインでのアプローチ

肩マッサージ マッサージ

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肩から背中にかけてのだるさが強いという方も多いですね。

特に日本人は撫で肩姿勢が多い人種です。

撫で肩、猫背の姿勢が続くと身体の後ろ部分である肩周りや背中の筋肉が常に引っ張られる状態になり、筋肉が疲労してきます。

逆に身体の前の部分である鎖骨周りや胸の筋肉が縮んだ状態が続いて短縮して伸びにくくなり、余計に胸を張った態勢を自然と取りにくくなります。

そうならないために、マッサージやストレッチ、体操や適度な運動が必要になってきます。

今回は伏臥位(うつ伏せ)の態勢での肩背部のマッサージの様子をご紹介します。

高齢者の肩や肩甲間部の筋疲労・だるさを軽減し、リラックスしていただけるような軽擦・揉捏メインのマッサージです。

肩マッサージ

伏臥位でのマッサージ

背部軽擦

肩甲挙筋部軽擦
肩甲挙筋部軽擦

まずは肩甲骨下端から首の方向に向けて手のひら、もしくは手根(手のひらの付け根)で軽擦法を用いて摩り上げます。

軽擦法とは

筋肉の走行に沿って求心性(心臓から遠い方から心臓に向かって)に少し圧をかけて摩る手法を言います。

筋肉の張り具合を確認する方法としても用いられます。

血液やリンパの流れを促進させる効果も期待できます。

手のひら全体や手根、4本の指など軽擦を行う部位によって施術者の使う手の部位も変えたりします。

軽擦しながら脊柱(背骨)の両際の筋肉の貼り具合や硬さもチェックしていきます。

軽擦だけでもかなり心地よく感じる方も多いです。

よくケガしたところや痛いところを軽く触って抑えるだけでも痛みが和らいだ感じがしますよね。

それと同じ感覚だと思います。

背部揉捏

肩甲間部揉捏
肩甲挙筋部揉捏

数回軽擦を繰り返して筋の張り具合や特に張っている部位も確認できたら、張りを感じる部位を中心に揉捏法を用いて硬くなった筋肉を緩めていきます。

揉捏法とは

凝り固まった筋肉をこねるように揉みほぐす手法です。

体重をかけて筋肉の流れに沿ってゆっくりと移動させます。

新陳代謝を促進して疲労物質を取り除く効果が期待できます。

マッサージで一般的によく使われる手法です。

写真のマッサージを受けておられる方は、長時間椅子に座ってテレビを観続けたり、うたた寝したりしていることが多く、特にうたた寝している時の姿勢は非常によろしくないので肩甲間部の筋の疲労も強いです。

小円筋部軽擦
棘下筋・小円筋部へのアプローチ
小円筋部揉捏
棘上筋揉捏

肩甲間部の次は、肩甲骨周りの筋肉にアプローチしていきます。

肩周り筋イラスト

①の棘上筋部から②の3つの筋肉が上腕骨に付着している部位にかけてを軽擦、揉捏で緩めていきます。

図のオレンジの線の筋肉と肩甲骨の裏側に付いている肩甲下筋の4つを合わせて「回旋筋腱板(ローテーターカフ)」と言います。

回旋筋腱板とは

肩甲骨と上腕骨を繋ぐ棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋の4つの筋肉で構成されます。

一般的に言われる方周りのインナーマッスルです。

これらの筋は肩関節を動かす際に肩関節を安定させる作用があります。

棘上筋軽擦座位
棘上筋部を拇指で軽擦
棘上筋軽擦座位

特に棘上筋、棘下筋は疲労して肩のだるさや痛みの原因になることも多いのでアプローチしています。

直接肩に関係ないと思われがちですが、かなり重要な部位です。

棘上筋揉捏
棘上筋揉捏

②の棘下筋、小円筋の付着部付近は押圧すると少しピリッと痛む感覚もありますが、けっこう心地良いです。

筋肉は筋腹よりも骨に付着している端の方にアプローチする方が緩めやすいとも言われています。

なので肩甲骨周りもしっかりと触ります。

肩甲挙筋揉捏
肩甲挙筋揉捏

私も10年重宝しています♪ 安くて使いやすい!

肩部へのアプローチ

次は肩から首の付け根にかけてにアプローチしていきます。

表層筋である僧帽筋は筋の繊維に沿うように拇指で軽擦、軽く揉捏して緩めています。

僧帽筋部軽擦
僧帽筋部軽擦
僧帽筋部軽擦

また、首から肩甲骨に付いている肩甲挙筋も疲労しやすく、肩こり感の一因になることが多いですので触っていきます。

肩甲挙筋とは

肩甲挙筋

背部の筋肉の棘腕筋のうち、頸椎と肩甲骨をつなぐ筋肉である。上位頸椎横突起を起始とし、下方やや外側に向かって走り、肩甲骨内側縁に付着する。

肩甲骨を上方へと引く作用がある。不良姿勢などによる肩こりでは、この筋肉にも不快感や重苦しさ、痛みを感じることがある。

参考元:wikipedia

肩甲骨の上角に付着している筋肉で、肩甲骨の首寄りの角辺りを触ると固いシコリのようなものに触れることがあります。

それが肩甲挙筋でシコリのようになっているのは硬結と言って凝り固まった部位です。

その凝り固まった部位周辺を揉捏法などで緩めていきます。

肩甲骨上角
肩甲挙筋揉捏
肩甲挙筋揉捏

最後は肩甲間部から肩、上腕にかけて軽擦で締めます。

人によっては叩打法(軽く拳や手刀で局所を叩く)を用いることもあります。

動画でマッサージの大まかな流れもご覧ください。

筋の触診やアプローチの基本が分かりやすい♪

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は肩甲骨周りから肩部にかけての私のマッサージの様子をご紹介しました。

もちろん症状や筋の状態によってアプローチする部位の比率は変わりますが、ベースとしては私は肩甲間部、棘上・棘下・小円筋部、肩甲挙筋部を中心にアプローチする形が多いです

このような施術もあるんだなと頭の片隅にでも置いて頂いて試してもらえたら幸いです。

マッサージに関してはこちらの記事でもご紹介していますので是非お読み頂き、ご参考ください。

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