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今日は階段昇降訓練の様子をご紹介します。
以前にすり足歩行がなかなか修正できない中での歩行訓練の様子をご紹介したTさんの階段昇降訓練です。
Tさんはご自宅では2Fに寝室があるので夜は2Fの寝室で就寝し、日中は1Fリビングで過ごす生活を送られています。
なので、歩行も大事ですが自宅で生活をする上で階段の昇降は必要な生活動作の一つとなっています。
Tさんの他の機能訓練の様子はこちらの記事でご紹介しています。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
・[本日の機能訓練]⑫~靴脱着訓練~ついさっき脱いだ靴をまた履こうとしてしまうⅡ
・[本日のデイサービス機能訓練]⑪~屋外歩行訓練~いつもの摺り足気味歩行が少し改善?
この本で認知症の方の世界を理解するとともに機能訓練のアプローチも考えられます!
私のイチオシです!
階段の昇り降り自体はできているか出来ていないかで言えば、出来ている方だと思います。
ふらついたり段を踏み違えたりということは今のところはほとんど観られません。
ただ、2点修正できればより安全に昇降できるなという点があります。
一つは
「昇る時に段上に足全体を乗せる」ことです。


これは最初からの課題なので、毎回階段昇降訓練を始める前に「踵までしっかり乗せて昇ってね」
と声掛けしているのですが、なかなか理解できないのか伝わりません。
最初は足底の半分くらいしか乗せずに昇っていたこともあったので、少し乗せる範囲は広がりましたが、まだ3分の1くらい出ている時が多いです。
今のところは下腿の筋力が強く、踏ん張れているので安定していますが、足底全体を段差に乗せて昇る動作を身につけておかないと段を踏み外したり、踏ん張り切れず転倒転落するという危険性も出てきます。


降りる時は1段1段しっかりと踏みしめるようにゆっくりと足裏全体を段上に乗せて降りられます。
降りる時は慎重になるのでしょうか?
その辺りの心理は残念ながら聞き出すことができません。
これなら降りる時は問題ないのでは?と思われるかもしれませんが、一つ課題があります。
そのもう一つの修正すべき点は
「足元を目視で確認していない」
ことです。
動画を最後までご覧いただいた方はお分かりになると思いますが、最後の方で「足元も見てね!」と私が連呼している場面があります。笑
「足元見てね」と言っても「足元見るわ」「見るわ」と呟くだけで目線はまっすぐ前ばかりを見つめています。
私が段下にいるから私が気になってそうなるのかもしれません。(訓練中は、いざ転倒して転落しそうになった時に支えられるよう利用者さんより低い位置で見守っているので)
足元ばかりを見つめながら降りるのも危険ですが、足元の段を目視で確認なしに感覚だけで降りるというのももっと危険です。
次は一度同じ段の高さの位置で真横に付いて声掛けしながら昇降訓練を行ってみようと思います。
認知症の進行とともに、Tさん本人の意思を表現してもらうことも、こちらの声掛けを理解してもらうこともさらに難しくなってきています。
ジェスチャーなどで繰り返し伝えて動作の反復練習を続けていくしかないですね。