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今日はKさん(85歳男性)の歩行訓練です。
特に既往歴はありませんが、認知力、下肢筋力の低下が観られて歩容も日によって大きく変わります。
T字杖を用いて歩行されています。
調子が良くない日は歩行中に膝崩れを起こしたり中々1歩が出なかったりと日常生活にも支障をきたす時があるようです。
ご自宅玄関前には段の高さ約20cm5段ほどの階段があり、外出時はその階段を昇降するのも一苦労になっています。
自宅から100mほど離れた公民館まで歩いて行って町内会に参加できるようになることを希望されています。
この本で認知症の方の世界を理解するとともに機能訓練のアプローチも考えられます!
私のイチオシです!
今日の調子はボチボチのようです。
ゆっくりではありますが、立ち上がりから安定して歩行動作までスムーズに移行していきます。
引き戸のレールの段差に躊躇する場面がありました。
ちょっとした段差ですが、手前まで来ると慎重に通過しようとされるのか歩幅が小さくなります。
つま先がちょっと挙げられれば何でもないくらいの段ですが、これがまだ思うようにいかないようで課題となっています。


個別機能訓練教本も一冊あれば便利です♪
歩行中に段々と疲れてくるのか姿勢が前傾になってきます。
約100m歩く間に3回ほど軽く背中を叩いて声掛けして修正してもらいました。
足よりも上体が先行して前に出ようとしてしまっていることも原因だと思われますので、身体を前のめりになるように先に前に出すのではなく、歩幅をもう少し大きくして足で前へ進む意識を持ってもらえるよう取り組んでいこうと思います。
現状よりも劇的に歩容が良くなってスムーズな歩行が行えるようになるということは難しいですが、
・引き戸レールや畳の継ぎ目などの小さな段差を安定して越えること
・歩行中の姿勢
この2点を改善できれば自宅内の歩行移動はもちろん、公民館までの歩行は十分可能になると思います。