記事内に広告があります。
今日はパーキンソン病を抱えるOさん(80歳女性)の機能訓練の様子です。
振戦などの症状は見られませんが、すくみ足や小歩は観られます。
動作や歩行に日内変動があり、調子の良い日は歩行も比較的安定していますが、良くない時はフラフラと歩行も立位も不安定になります。
杖を突くことに中々慣れないようでずっと杖が浮いたまま歩いているということがよくあります。
ご自宅でご主人とお二人で暮らされていますが、ご主人も高齢なので出来るだけ自分のことは自分でしたいという気持ちは持っておられます。
ただ夜中就寝中のトイレなどは自分一人でトイレに行くのは怖いそうでご主人を起こして付いてきてもらうとのことで、自室からトイレまで安全に自分で歩いて行けるようになることを目標に個別機能訓練を実施しています。
個別機能訓練教本も一冊あれば便利です♪
平行棒歩行訓練
デイサービスに来所し始めて約3か月ほど経って精神的にも体力的にも慣れてこられたようで動作は安定してきています。
最初の頃は朝は調子良く歩けていたのに昼から急に歩行も困難になるくらい調子が悪くなったりすることもありました。
杖での歩行訓練も様子を観ながら行っていますが、今日は平行棒で足の運びを確認してみましょうということで平行棒で歩行訓練を行いました。
ふらつきなどの不安定感は観られませんが歩幅が小さいのは目立ちます。
もう少しゆっくり大きく足を振り出せるようになれば杖歩行もより安定してくると思います。
杖の使い方も重要なのでそちらも並行して行っていかないといけませんね。
ちなみにOさんは初めにも記しましたが、歩行中に会話に夢中になったりすると杖が宙に浮いたままになります。(*_*;
この本で認知症の方の世界を理解するとともに機能訓練のアプローチも考えられます!
私のイチオシです!
下肢マッサージ・ストレッチ・抵抗運動
下肢へのマッサージで筋緊張を和らげ、ストレッチで可動域拡大を図ります。
歩幅を少しでも大きく出せるよう股関節の可動域を広く保ちたいですね。
膝周りや足関節(足首)はそんなに動きは悪い感じはないのでその動作能は維持していきたいところです。
Oさんは若い頃バレーボールをやっておられたとのことで下肢も鍛えていらっしゃったそうです。
背も高い方でスラッとされていますのでバレーボール選手だったと言われて思わず納得しました。😯😯
下肢筋力に関してはそんなに著しく低下しているということもなく抵抗運動もある程度負荷をかけてもしっかりと押し返してこられます。
膝を伸ばしたまま下肢を挙げる大腿直筋の力も安定しており、今のところ立位保持や歩行において筋力的な不安はそんなに持たなくても大丈夫ですね。
ただ、パーキンソン病とうまく付き合って生活していくためには今の筋力を最低でも維持していかないといけません。
その辺りはご本人も理解されているようですが、ご自宅では中々自分で運動できていないとのことです。😵
「頭では体操とかしないといけないと分かってるけどなかなかね~・・・」
この言葉はOさんに限らず他の利用者さんからもよく聞くお言葉ですね笑
またこんな体操を家でもやってくださいねと体操のやり方を描いたプリントなんかもお渡ししてみようと思います。
とりあえず以上のプログラムで機能訓練を実施していて歩容など安定してきているので継続して実施していこうと思います。
また、今回ご紹介した内容にプラスして杖の使い方・歩幅についても練習を取り入れていき、ご自宅内を安全に歩行移動してトイレなど安心して一人で行き来できるようになるお手伝いを行っていきます