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私がブラック企業C出版営業部に勤めていたころにあった1つ上の先輩が起こした事件の話です。
まあ、事件というほど大げさな話ではないのですが、社内ではまあまあ大きな問題でした。
私が所属していたのは、これまでもご紹介していますが、中学生向け教材を個人宅へ販売する営業部でした。
その中でも教材を紹介・販売するための第一段階の「自宅で受験できる実力テスト」を中学生の居る個人宅に営業して回る部隊でした。
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そのテストを何部販売できたかによって自分の地位や役職が決まると言っても過言ではないでしょう。
基本的に厚かましく押し切れる人が勝つ世界だと思います。(このC出版に関しての話ですよ）
私が入社した当初、その1つ上の先輩はかなりのペースで売り上げていたと記憶しています。
私は直接関わることはなく、言葉を交わしたこともあったかなかったか覚えていませんが、どちらかというと三枚目で能天気な感じの人でした。
その先輩(以下Aさんとしておきます)は、ハイペースな売り上げを続けた結果リーダー職(副主任的な立場だったと思います)に就任されました。
そこからしばらくしてパタッと売り上げが落ちてきて主任や係長クラスの集中口撃を受けられたのでしょう。
私は直接その口撃を見るのは朝礼の時くらいでしたが、おそらく陰では体罰もあったのではないかと思います。
でも個人宅への飛び込み営業で常に一定の売り上げを上げ続けるなんて中々出来ることじゃないですよね。
特に営業をかける地域も変わるので、地域によっても雰囲気がガラッと変わります。
私も営業をしたのは半年弱くらいでしたが、取っ付きやすく話しやすい地域と全く話にならない地域とがハッキリ別れていました。
大阪は怖いですよ（笑）
「あー、またAさんが朝礼で口撃の標的になってるな」と思うことはチョコチョコあったんですが、私も1日1日精一杯だったんで気に掛ける余裕はありませんでした。
数週間くらい経ったある日、朝礼時に「不正が発覚しました」みたいなことをその日の朝礼担当のやや偉いさんが言い出しました。
その朝礼時に直接Aさんが全員の前でさらされたのかどうかはもう記憶にないのですが、Aさんが「天ぷら契約」をしたのが会社にバレてしまったようです。
天ぷら契約とは「でっち上げの契約」という意味で不動産業界でよく使われてる言葉だそうです。
(不動産業界がでっち上げの契約が多いというわけではありません)
おそらくAさんは口撃を回避したいがためになんとか売り上げの数字が欲しかったのでしょう。
一般社員はみんなそんな思いだったことは間違いないでしょう。
でもまあその「天ぷら契約」という行為自体は決して許されるものではありません。
一瞬でリーダーからまた一般社員に降格していました。
それからも多分仕事は続けておられたと思うのですごいですよね。
そんな不正行為に及ぶまで追い詰められた会社でも辞めずに続ける精神力は今思うと見習うべきだなと思います。
今のZ世代なんか速攻で辞めてしまうんじゃないでしょうか？😏
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私はその1,２か月後くらいに移動になったので、その後のAさんの消息は知りません。
今も残っておられるってことはないと思いますが・・・
明るく能天気なAさんを不正行為をするまで追い詰めた管理職達は「自分たちの責任でもある」と思ったのか思ってないのか・・・
私たちの知らないところでフォローがあったかもしれませんが、売ることが全てだった彼らにはフォローという文字はなかったのかもしれません。😱
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