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機能訓練指導員が頭を悩ませる業務の一つが機能訓練計画、とりわけ目標の設定ですよね。
こちらの記事ではざっくりではありますが私が普段、短期目標を立案するプロセスや考え方をご紹介しています。
「こんな考え方もあるんだな」「こんな目標の文言の書き方があるんだ」と何かしらのヒントになれば幸いです。
この本で認知症の方の世界を理解するとともに機能訓練のアプローチも考えられます!
私のイチオシです!
短期目標について

私の短期目標の考え方
短期目標は長期目標を達成するための一つのステップと考えて立案しています。
長期目標を「自身で入浴できるようになる」と設定した場合、
・自室から浴室まで独歩で移動できる。
・自身で衣服の脱着を行える。
・浴槽を安全に出入りできる。
・洗体、洗髪を自身で行える。
等の短期目標の内容が考えられます。
上記の文言そのままを短期目標として記載してもよいのですが、
具体的な数字等を盛り込んで分かりやすく視覚化されている方が訓練も実施しやすく、利用者様・ご家族様にも伝わりやすい目標になると思います。
例えば、
・(自室⇔浴室を安全に移動できるようになるために)まずは50m連続歩行できる。
・(浴槽を安全に出入りできるようになるために)まずは30cmの段差を跨げるようになる。
・安全に座位で下衣を脱着できるよう5秒下肢挙上を持続できるようになる。
こんな感じで私は記載しています。
短期目標は基本的に3か月を目途に考えます。
50m連続歩行を達成できれば100m連続歩行にレベルアップ、30cmの段差跨ぎをクリアできれば50cmの高さに挑戦してもらったりしています。(利用者様のご自宅の居室と浴室間の距離や浴槽の高さにもよりますが)
個別機能訓練教本も一冊あれば便利です♪
その他の短期目標例

何が何でも数字を盛り込まないといけない!というのも中々難しいものですので以下のような目標も立案・記載しています。
(安全に外出できるようになるために)
・玄関上がり框を安全に昇降できる。
・座って靴の脱着を確実に行える。
・玄関の鍵の開閉を確実に行える。
(一人でトイレに行って用を済ませられるように)
・自身で下衣の上げ下ろしが確実に行える。
・手すりを持って立ち座りを安全に行える。
・用を済ませた後、確実に水を流せる。
・用を済ませた後、手洗いを必ずできるようにする。
(自身で洗濯できるようになるために)
・洗濯物を干せる、または取り込めるようになる。
・洗濯物を畳んでタンスになおせる。
まとめ
短期目標は長期目標が定まればその目標を達成するためのプロセスを短期目標に当てはめて実行していく形にしているので比較的立案しやすいと私は思います。
「長期目標を達成するための短期目標」と考えれば、いろいろと案が浮かんでくると思いますので参考になればと思います。