【デイサービス機能訓練Ⅰ-ィ】片麻痺の利用者様への対応① 片麻痺の原因・症状について

杖をつく女性 機能訓練

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脳出血、脳梗塞などの後遺症片麻痺に悩む利用者さんが多いです。

うまく服が着れない、椅子から立ち上がりにくい、歩きにくいなど日常生活において様々な支障をきたしています。

この記事ではそういった脳卒中を起こし得る原因から片麻痺を含む症状について紹介しています。

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片麻痺とは

片麻痺とは、左右どちらかに拘縮等で上肢や下肢が動かしにくい、または動かせない状態のことを言います。

右脳か左脳の神経障害によって起こる症状で運動機能に障害を起こすことが多いです。

左右の脳は、反対側の体の運動をコントロールしているため、右脳に障害を起こした場合は体の左側に、左脳に障害を起こした場合は体の右側に多くは麻痺を発症します。

また、左右で症状が異なることもあり、麻痺の程度も違いがあったり、日内変動があったりと様々な症状が起こり得ます。

麻痺側のつま先が上げにくくなったり、指が曲がったまま伸ばせなくなったりする症状もよく出現します。

そういった症状は歩行時につまづき転倒しやすくなったり、更衣や食事を独力でできなくなったり、時間がかかったりと日常生活に大きく影響を及ぼす可能性が高まります。

片麻痺を起こす原因

血栓によって起こる脳梗塞、高血圧・動脈硬化によって起こる脳出血、動脈瘤によって起こるくも膜下出血が主に片麻痺の要因となります。

脳に栄養が届けられなくなったり、出血で脳を圧迫したりして脳の神経細胞に障害が起きると片麻痺の症状が出現します。


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片麻痺の主な症状

単に上・下肢が動かしにくくなるだけではなく感覚が鈍くなったり、話がうまくできなくなったりと様々な症状が起こり得ます。

手指や肘、肩や足首等の関節の拘縮の度合いも人のよって違いがあり、時間が経過するにつれて変化することも多いです。

「片麻痺では」でも少し触れましたが、左右で症状や障害の種類も違いがあります。

それは右脳と左脳とでそれぞれ人間の活動を司る役割が違うからです。

代表的な違いとしては、右麻痺の場合は失語症、左麻痺の場合は失行、失認(頭の中では理解できていても実際行動ができない)等があります。

主な左右共通の症状、それぞれの症状を以下にまとめてみました。

左右共通の主な症状

同名半盲

麻痺側の視野欠損症状(半盲)が両目に出現する。

構音障害

舌、口唇等の構音器官の障害による発語障害が出現する。

麻痺

片側の上・下肢の運動麻痺や感覚麻痺が出現する。

右片麻痺の主な症状

一部失行・失認

観念運動失行

単純な動作は自然に行えるが他者に言われたり、考えて行おうとすると思うようにできなくなる。

失語症

聴いたり話したり、読み書きが困難になる。

計算や復唱等も出来なくなる。

左片麻痺の主な症状

失行・失認

失行

頭では理解できるが正しく運動や動作ができなくなる。

失認

知覚障害は起きていないが認知力低下がみられる。

性格の変化

自己中心的になったり、喜怒哀楽が激しくなったりと、気性が不安定になる。

まとめ

今回は片麻痺の主な原因や症状を観てきました。

私の勤務するデイサービス利用者様の中にも10名ほど脳卒中後遺症片麻痺の方がいらっしゃいます。

麻痺の度合いは利用者様によって様々です。

拘縮が強く、握りこぶしを作った状態が続いて爪が手掌に食い込んで傷ができたり、汗がたまり続けて悪臭を放ったりという方もいらっしゃいます。

軽度の方でも前脛骨筋麻痺様症状で足関節(足首)がうまく動かせず、歩行時にすり足になって転倒の危険性が高かったりします。

そのような方への機能訓練のアプローチをしっかりと考えていきましょう。

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