[デイサービス機能訓練] 普段歩行車(カート)を利用している高齢利用者様の歩行訓練

歩行車で歩行訓練 機能訓練

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前回の歩行訓練の様子は杖歩行の利用者さんの屋外歩行の様子をご紹介しました。

↓ 屋外歩行訓練はこちら

[デイサービス機能訓練]屋外での歩行訓練 すり足・ふらつきが出ないように声掛け続けながら実施しています!

今回は歩行車を用いて普段歩行移動されているお二人の歩行訓練の様子をご紹介します。

お一人は脳梗塞後遺症のよる軽度右片麻痺、もうお一人はリュウマチと補助無しでは歩行が困難な方々です。

お二人ともゆっくりではありますが比較的安定した歩行を維持されていますが、それぞれ関節等の痛みを抱えられています。

その辺りを考慮しながらの歩行訓練の様子です。

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1.脳梗塞後遺症軽度右片麻痺の利用者様歩行訓練

利用者様の状況1

歩行車歩行訓練

Bさん(仮名)80歳女性。週2回デイサービスに来所されています。

5年ほど前に脳梗塞を発症して以来、右半身に麻痺が残存。

上肢は強い拘縮は観られませんが、肩の可動域制限があり屈曲90°ほどで痛みを訴えられます。

下肢は足関節背屈(つま先挙上)が全くできないことはないが困難で、患側はすり足になることが多いのでこれが課題です。

機能訓練にはあまり意欲的ではなく、性格的にもまあまあ頑固でいらっしゃるのでやる気にムラがありますが、患側への徒手療法・可動域訓練・歩行訓練の個別メニューはなんとか取り組まれています。

歩行訓練の様子1

歩行車歩行訓練
歩行車歩行訓練

片麻痺の方は左右のバランスがとりにくいので杖歩行の方が多いです。

Bさんも最初は杖で歩行されていましたが、ご本人の希望で歩行車を使用されるようになりました。

もう歩行車を使い始めて2年ほど経過しているので杖歩行よりも随分慣れて安定して歩けるようになりました。

ただ、つま先の挙上が思うようにいかないことと外反母趾の痛みが日によって強いようで恐る恐る踏み出す感じになっています。

また、外反母趾の痛みもあり時々立ち止まって休憩される姿が観られます。

病院受診されて外反母趾のサポーターも処方され装着されていますが痛みは変わらないようです。

歩行訓練時は患側下肢を地面に擦らないよう声掛けをして意識づけをしています。

調子の良い日は擦らずに歩行できているので定着することが目標の一つです。

日によって精神面、運動器とも調子にムラがありますが、その時その時のご本人の調子に合わせて個別訓練を行っています。

患側は動かしにくい、動かすと痛いということで諦めて投げやりになっておられる面もあるので

「今日は調子良いですね」「足の出もいいですよ」などの声掛けをしてテンション上げて向上心を持って訓練に臨んでもらえるよう工夫しています。

2.リウマチの利用者様の歩行訓練

歩行訓練

利用者様の状況2

Cさん(仮名)88歳女性。週3回デイサービスに来所されています。

60歳頃からリウマチを発症されたそうで、手指・足趾の変形もあり痛みの訴えも多いです。

手指の変形で骨折している部位もあると診断を受けておられます。

膝の痛みを訴えられることも多く、立ち上がり時や初動時に特に強く訴えられます。

変形性膝関節症のような症状です。

Cさんも最初は杖歩行でしたが、段々と歩行が不安定になり3年ほど前から歩行車を使用されています。

リウマチに加えて体重増加もあり膝への負担が大きくなったようです。

自宅では独居で伝い歩きで生活されています。

歩行訓練の様子2

歩行車歩行訓練
歩行車歩行訓練

Cさんも歩行車での歩行にだいぶ慣れて来られています。

膝の痛みの加減でスピードはゆっくりではありますが、ふらつきなどはなく、比較的安定して歩行できています。

ただ、直進の時は良いのですが、横幅の感覚が衰えているのか角を曲がるときに内輪差で後輪を戸などにぶつけることがよくあります。

歩行訓練では指導員が付いているのでぶつかりそうなときは注意できますが、一人で歩いているときに角の壁や塀などに接触して転倒する可能性が高くなります。

ですので、角をぶつからずに安全に曲がれることを課題の一つにしています。

よくしゃべる方なので歩行時に話に夢中になりすぎて周りが見えていないというのも少なからずあるので集中して前方や足元、周囲を確認しながら歩くという意識づけも必要です。

膝関節痛緩和のため来所時サポーターを装着されています。

ただ、認知力の低下も観られ、膝関節のサポーターを着け忘れることもあります。歩行訓練前は必ず着け忘れていないか確認しています。

温度感覚も鈍っていておられるようで、暑くても1枚余分に上着を羽織ったりして体中に汗をかきながら「寒い寒い」とおっしゃる時もあるので夏場の訓練は特に注意が必要です。

痛い痛いと小言を呟きながら歩行訓練に臨まれています笑

初動時は痛みを訴えられますが、歩行が進むにつれて落ち着いてくるようです。

ゆっくりではありますが、安定して歩行できるようになりました。

リウマチを持っていらっしゃるのであまり関節に負荷をかけられないので運動量の調節も必要です。

約100mほどの歩行を毎回行っています。

ご自宅の玄関にけっこう急な階段があるのでその昇り降りも外出時苦労されています。

ですので、段差昇降の練習も徐々に取り入れていきたいと思っています。

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まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は歩行車を利用されているお二人の利用者さんの歩行訓練の様子をご紹介しました。

歩行車の扱いには慣れたお二人ですが、それぞれまだ課題は残っています。

すり足にならない曲がる時にぶつからないようにするなど明確な課題をクリアするべく地道に訓練を継続しています。

私の実施している訓練の様子から歩行訓練で注意する点や課題の見つけ方など参考になる点がみつかれば幸いです。

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