記事内に広告があります。
今日は脳梗塞後遺症で左片麻痺があるFさん(78歳 男性)の平行棒歩行訓練の様子です。
Fさんは現在施設に入所されており、週1回デイサービスを利用されています。
訪問リハビリも週1回受けておられるようです。
患側の尖足が著しいため装具を着用し、自室内以外は車椅子での移動です。
自室内でトイレに行くときなどは伝い歩きで移動されているとのことですが、中々時間がかかるので粗相しそうになると苦笑しながらおっしゃっていました。
デイサービスでは
「自室内を安全に歩行移動できる生活を送る」
という目標で機能訓練に取り組んでいます。
椅子からの立ち上がりも少し時間がかかります。
「よいしょ!よいしょ!」と自分で声掛けしながら何度かチャレンジして立ち上がられます。
立ち上がって歩き始めると、ゆっくりではありますが比較的安定して歩を進められます。
患側上肢の拘縮も強いので、患側の手では平行棒を握ることができません。
主に健側の上下肢をメインで使って歩行されます。
肩や肘、手関節の拘縮もあるので他動運動やストレッチも取り入れていますが、可動域は狭くてゆっくりでも大きく動かそうとすると痛みが強いようです。
痛みに関しては、やはり脳卒中後遺症で拘縮がある方ほとんど全ての方に共通して言えることですが、我々の想像を超える嫌な痛みなのでしょう。
無理に患側にばかり集中して痛みを伴う療法や機能訓練を行ってもご本人が参ってしまいますよね😣
なので、患側の改善ばかりにとらわれず、健側での残存能力をより維持・向上させることに意識を持って行ってもらえるよう歩行訓練を行っています。
健側上肢でしっかりとつかまり、健側下肢メインで体重を支えながら歩く。
もちろん転倒のないよう、患側下肢もすり足にならないよう少しでも足底を浮かせることを意識してもらいます。
つまづき予防にはつま先を挙げることが重要ですが、患側は尖足なのでつま先を挙げることが困難です。
つま先挙上が困難な分、股関節・膝関節を曲げて足底を浮かせて患側下肢を前に振り出す意識で取り組んでもらっています。
この方が気分的にも体力的にも楽に出来るようで、以前は平行棒2往復で「しんどい」と
おっしゃっていましたが、今は自分から進んでもう1往復増やすと申し出られました。
このペースで頑張って欲しいですね😄