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今日は右片麻痺利用者さんの歩行訓練です。
右片麻痺の利用者さんが多いです。それぞれ症状の度合いは違いますが、運動器について共通して言えることは右足関節背屈力低下(つま先を挙げられない,挙げにくくなる )です。
この症状は、皆さん観られます。肘関節、手指や足趾の屈曲拘縮は強く出ていたり、全くなかったりですが、足関節の症状には既往歴の長さ等に関わらず皆さん悩まされています。
この本で認知症の方の世界を理解するとともに機能訓練のアプローチも考えられます!
私のイチオシです!

今日の利用者さんは、Sさん81歳女性。
10年ほど前に脳梗塞を発症され軽度の右片麻痺が残っておられました。
と言っても、杖無しで独歩可能でしたし、右上肢、手指も動作可能で、食事もお箸でされていましたし、字も書けていました。
しかし今年3月に脳梗塞を再発し、最近ようやくリハビリを終えて退院されました。
以前に比べると、発語も不安定になり、患側上肢の機能障害も残存し、スプーンでの摂食を余儀なくされています。
歩行はリハビリを頑張られたようで、杖を用いてですが、平坦なところは比較的安定して歩行できています。
少しびっこをひくような感じの歩容ではありますが、平坦なフローリング上では安定した歩行ができています。
ただ、方向転換時やちょっとした段差などで下肢の動きをうまくコントロールできず、足がすくむ場面がよくあります。
引き戸のレールにも過敏に反応して足が止まってしまいます。


少し間口が狭いというのもありますが、だんさが少しでもあると構えてしまうそうです。
ご自宅の玄関も3段ほどですが、1段20cmほどの階段があります。
手すりはついていますが、片側だけなので帰って来て階段を昇る時に患側に手すりがある状態なので昇りづらそうにされています。
その玄関の階段を一人で安全に昇降して外出が楽しめるようになることを目標に頑張っておられます。


今のところ、歩行に関しては
・段差昇降
・方向転換時の足の踏み返し
・初動時(動き始め)のふらつき
が課題となっています。
今は退院して間がないので歩行訓練を中心に実施していますが、慣れてくれば徐々にステップを使用しての段差昇降訓練や椅子から立ち上がって方向転換して歩くなど複合した動きの練習も取り入れていく予定です。
2度の脳梗塞という大病を乗り越えられたので、まだまだ運動能力・生活動作能力の再獲得を目指してサポートしていきます。