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今日はMさん(88歳女性)の歩行訓練中の会話での脳トレの様子です。
認知力低下とともに飲食の加減が自分ではコントロールしにくくなったようで、デイサービスに来る前に牛乳を1ℓパックを飲み干したり柿やミカンを一気に2~3個食べたりしてきてお腹を壊して何度もトイレに駆け込むという事態が続いたりしています。
ご自宅では新聞に掲載されている簡単な数独を解いたりされているということで、デイサービスでも機能訓練とレクリエーションを兼ねて簡単な数独や塗り絵をして過ごしてもらっています。
ご自宅の裏にけっこう広い畑をお持ちで、花を育てたり草むしりしたりをするためご自宅と畑を安全に行き来できるよう歩行訓練も行っています。
その歩行訓練中に前の日の自宅での出来事や食事のことなどを思い出して話してもらい脳のトレーニングを実施しています。
この本で認知症の方の世界を理解するとともに機能訓練のアプローチも考えられます!
私のイチオシです!
前日の夕食のメニューをお聞きすることが多いのですが、毎回だいたい忘れられています。
でも「歩行訓練の時に夕食のメニューを聞かれる」ということは覚えられているようで、メモに書いて来られることも多いです。
それもデイサービスに来る当日の朝にお嫁さんに「昨日の夜何食べたかな?」と聞いて書いてくるそうです。😅
今日はメモをしたけどそのメモ用紙を忘れたとのことでした。(゚д゚)!
なので、残念ながら昨日食べたものは聞くことができませんでした。
それでもご自分の好きなメニューだったりするとメモなしでも覚えておられて答えられることもあります。
「何を食べたか聞かれる」ことを覚えていられるというところだけでも良いことかなと思っています。

個別機能訓練教本も一冊あれば便利です♪
前日の夕食のメニューは思い出せませんでしたが、前日起きた事件についてはハッキリと覚えておられて話してくださいました。
Mさんは耳の聞こえが思わしくなく補聴器を着けられています。
でも耳にかけるタイプの補聴器なのでマスクと眼鏡と同時にかけようとすると、しっかりと耳にかからず外れてよく落としたりされます。
前日も畑に出て花の手入れなどをしている最中に補聴器を落としてしまったと思い込んで畑を探し回っていたようです。(゚Д゚)
Mさんの補聴器は薄茶色で土の色と似ているので中々探しにくいですねなどと話していたのですが、結局よくよく探してみると畑で落としたのではなくご自宅の仏間に置いてあったそうです。(*_*;笑
息子さんやお嫁さんに無くしたことを話すと「家の中で外してどこかに置いて忘れてるんじゃないの?」と言われたそうです。
それでMさんも一度家の中を探してみようと畑に行く前に入った仏間を確認するとサクッと見つけられたようです。
さすがご家族ですね。
どうやらお墓参りにも行こうと思っていたそうでお線香などを持っていく準備をするために仏間に入ったそうです。
その時に補聴器が落ちそうになったか何かで仏間の棚に置いたのでしょう。
それを忘れてそのままお墓に備える花を畑に取りに行って、そこで補聴器が耳にないことに気づいて畑で落としたと思い込んだのでしょう。
でも、これだけのことを覚えておられるのはすごいなと思いました。
認知症の進行が著しい方はそんなに事細かに前の日の出来事を覚えていて、なおかつこれだけ流暢に人に話せるということは中々できません。
内容によってはすぐに忘れてしまわれることもあるようですが、こういった記憶力は維持していきたいところです。
なので、この歩行訓練中の会話でのトレーニングは継続していこうと思います。
次回は食事メニューの話やメモ書きなどもご紹介できればと思います。