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今日も屋外での歩行訓練を行いました。
熱中症対策で帽子をかぶっていただき、長時間にならないよう距離的にも約300mを3分ほどかけて歩きます。
今日の利用者さんはTさん80歳男性です。
認知の低下が顕著に観られ、相手の言葉に対してオウム返しばかりで行動に移すということができなくなってきています。
塗り絵なども声掛けせずに見守りだけ行っていると人物や動物なども全て1色で塗ってしまわれます。


歩行に関してはふらつきなどもなくドッシリと歩かれるのですが、ずっと足を擦って歩かれます。
動画をご覧いただければわかって頂けると思いますが、ザザッザザッとけっこう豪快に音をたてながら歩かれるのでいつ躓くかとヒヤヒヤしながら訓練を行っています。
デイサービスフロア内を歩くときは全然すり足になっているような様子はないのですが、外へ出るとすり足になります。
靴にも原因があるのかと思い、ご家族にも相談して別の靴を用意していただき、試してみましたが状況は変わりませんでした。
この本で認知症の方の世界を理解するとともに機能訓練のアプローチも考えられます!
私のイチオシです!
「足を少しでいいから挙げてみて」
「つま先を挙げてみて」
など声かけしてみるのですが、
「足挙げるわ」「つま先挙げるわ」と口で言うだけで理解できず行動に移せません。
足を振り出す前は踵を挙げることができているのですが、ほぼその踵を挙げたままの状態で足を前に振り出しているためつま先部分が地面に擦ってしまっているようです。

一度立ち止まってもらい、つま先を挙げる動作を実際にしてみてもらったのですが、これも理解はできなかったようです。
見本と同じ動作をする、模倣するという行為も出来なくなっておられます。
塗り絵でも見本をお渡しして同じように塗ってくださいと言っても、なかなかできませんでした。
一度歩行を止めるのもすんなり止まれず歩き続けようとされていました。(´;ω;`)ウゥゥ


歩行時に左右への動揺は観られませんが、足が挙がらず擦って歩くことが多いということは下肢筋力の低下も考えられます。
足をしっかり挙げて歩くと、挙げている間にもう片方の足で体重すべてを支えることになります。
その支えが弱くて不安なので足が挙がらず早足になるのかもしれません。
でも歩幅は小さくないんですよね。歩隔もそんなに大きくない。
歩く姿勢そのものは全然悪くない。
ご本人の身体の状況や歩行時の不安などをご本人から聞ければ良いのですが、今はそれも叶わないので平行棒を使って足を挙げる練習なども取り入れて改善を図っていこうと思います。
うちの利用者さんもほとんどこのシューズを履いておられます