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今回は毎日お昼過ぎに行っている利用者さん全員での体操をご紹介します。
お昼を食べて眠たくなる時間ではありますが、しっかりと体を動かしてもらっています。
体操の後はみんなでレクリエーションもありますので必要以上に眠ってしまって昼夜逆転しないよう工夫しています。
頸部から上肢、体幹、下肢まで念入りに動かして頭もスッキリ!
どんな体操をやっているのか順番にご紹介していきます。
それではスタートしましょう。
まずは深呼吸


まずは大きくゆっくりと深呼吸します。
血圧が高めの方や普段ほとんど身体を動かさない方もいらっしゃいますので呼吸を整えてリラックスしてもらってから運動を始めます。
私は3回大きく吸って吐くを繰り返します。
頸部(首)の体操


首を上下左右各10秒ずつ倒して、前後・左右側面の筋をストレッチします。
目を閉じてリラックスしてジワーっと筋肉を伸ばします。


ストレッチの次はゆっくりと首を回します。
私は右回旋、左回旋各2回ずつ実施しています。
目が回ったり、ふらついたりしないようにゆっくり回すよう注意しましょう。
背伸びの体操


両手指を重ねてグーッと天井に向けて伸ばします。
上腕も肩も肩甲間部も伸びて上肢全体がスーッと楽になります。
自宅でもデイサービスでもどうしても座っている時間が長くなりがちで姿勢も前傾になってしまうのでしっかりと背筋を伸ばして正していただきます。


背伸びの態勢から左右にゆっくりと体を倒して体側のストレッチです。
脇腹、肋骨周りの筋肉は呼吸運動に関与する部位です。浅い呼吸ばかりにならないよう呼吸筋も動かし、緩めます。
ちょっとやりにくいですがこの体操もしっかりと深呼吸しながら行うよう声掛けしています。
個別機能訓練教本も一冊あれば便利です♪
肩周りの体操
肩甲骨の体操
肩回りの筋肉を緩めるためには肩甲骨を動かすことがポイントだと考えていますので肩甲骨を動かせるような体操を取り入れています。


肩の上に指を当てるように置き、肘を回すように動かします。
コンパスで言えば、指が中心の針の部分で肘が円を描く鉛筆の部分になります。
前回し、後ろ回しそれぞれ10回ずつ行います。


大げさに言うと肩甲骨を羽のように動かす感じの体操です。
肘を前に出すと肩甲骨の内側(背骨側)が背中の方により押し出される、
肘を後ろに引くと肩甲骨の外側が背中の方により押し出されるというイメージです。
言葉では説明しづらいのですが、実際に試してもらうと感覚が分かりやすいと思います。


これはラジオ体操第一でも行われているものを使わせて頂きました。
肩部の表層筋を収縮させたり弛緩させたりで刺激しています。
ラジオ体操を覚えている方は「これ知ってるわ!」と、とっつきやすい動きでもあるようです。
この本で認知症の方の世界を理解するとともに機能訓練のアプローチも考えられます!
私のイチオシです!
前腕の体操


前腕屈筋群(肘から手首の辺りまでの手のひら側の筋肉)のストレッチです。
写真では指先を下に向けて行っていますが、上に向けて引っ張ってもどちらでも大丈夫です。
物を掴む、持つなど日常生活でよく使うのが屈筋群なので写真の体操を主に行っています。
写真の体操とは逆に、手首を手のひら側に曲げれば、手の甲側の筋肉をストレッチすることができます。
その際は、指を把持すると指が曲がって手首が十分に曲がらず、しっかりとストレッチできないので手の甲を把持して行うようにしてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は前半ということで私が普段行っている上肢の体操をご紹介してきました。
全員で行う体操では、上肢はトレーニング的な動きは少なめにストレッチ体操を中心に行っています。
出来る人と出来ない人との差をなるべく出さないようにするためです。
ストレッチ的な体操であれば、認知症状もなく、身体もよく動く高齢利用者さんでも簡単すぎるということはありません。
「体が軽くなった」「前よりも動きがよくなってきた」などのお声もいただいてます。
実施したことのない体操がありましたら是非一度お試しください!