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私が普段実施している椅子に座ったままで行える体幹の体操の中で特によく実施しているものを3つご紹介します。
高齢者の体操やトレーニングというと下肢のイメージが強いですが、椅子での座位を保持する・歩行するといった単純な日常生活動作において体幹のバランスや筋力は必要不可欠です。
今回は体幹のバランス、腰の柔軟性を意識した椅子座位体操をご紹介していきます。
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座位での腰部ストレッチ
左右に捻るストレッチ


腰を左右に捻る体操です。
椅子の肘置きを把持して安全に行えます。
①のように体幹より上を全て右、もしくは左にむけるバージョンと②のように下肢と顔は正面を向くような捻りを入れるバージョンと2種類行っています。
②は頸部の筋のストレッチにもなります。
腹筋群等の動きがやや制限されるので深呼吸しにくいですが呼吸を止めずに行うよう声掛けしましょう。
前方に倒れて腰背部の筋をストレッチ


椅子に座ったままでゆっくりと前屈して腰から背中にかけての筋肉をストレッチします。
注意点としては前に倒れすぎて転倒しないようにというところです。
「腰や背中が伸びてきたと感じたらそこで止めてキープしてください」等の声掛けをしながら見守ります。
マンツーマンなら転倒しそうになったらすぐに助けられる位置で観てあげましょう。
ここでも呼吸を忘れないように、転倒しない程度のリラックスを心掛けて行ってもらいます。
腋から腹側筋にかけてのストレッチ


バンザイの態勢で背伸び感覚で行えて「気持ちいい」という声もよく上がります。
腋からお腹の横側にかけての筋肉のストレッチですが、肋間筋、肋間神経も刺激されるので呼吸にも良い影響を与えられます。
注意点としては、上体が猫背気味になると十分ストレッチ効果が得られにくいので、背もたれにもたれながら行うように意識してもらえるようにしましょう。
写真では少し前傾姿勢になって十分体の横側を伸ばせていないように見えますが、高齢利用者さんなので各々の身体機能を考慮して動きの度合いを指導しています。
体幹バランスアップ体操


安全を考慮して最初は両手で肘置きを把持して行います。
片方ずつお尻を浮かせて浮かせた方と反対側に倒れないように体幹で踏ん張ってコントロールするトレーニングです。
お尻を浮かすのが困難な方は体幹を左右に傾ける動作から始めています。
「起き上がりこぼしみたい」と喜んでやっている利用者さんもいらっしゃいます。笑
両手で肘置きを把持して転倒防止していますが、一応左右への転倒には十分注意して行いましょう。


両手で固定してのバランストレーニングに慣れてきたら次は、膝の上に両手を置いて同様に左右交互にお尻を浮かせてトレーニングを行います。
⑤⑥では手の力も使って倒れないようにバランスをとれましたが、⑦⑧ではほぼ体幹のみの力でバランスをとる練習になります。
体幹のバランスは座位、立位、歩行、どの動作でも必要な能力なので必ず取り組むようにしています。
⑤⑥に比べて転倒のリスクは若干高まりますので注意して見守り、声掛けを行いましょう。
この本で認知症の方の世界を理解するとともに機能訓練のアプローチも考えられます!
私のイチオシです!
まとめ
今回は椅子座位体操体幹編をご紹介しました。
私が全体で行う座位体操で取り組んでいて。ほとんど全員が行えて日常生活動作の基本に役立つものをチョイスしました。
立位で出来る方は立位でチャレンジしてもらえるとより効果的だと思います。
私が体幹に限った話ではないですが、体操を実施する際に注意する点は
・動作時の転倒
・ストレッチ時の呼吸
の2点です。
動作の大小や効果も大事ですが、まずは安全に楽しく行えることを第一に考えています。
能力的なところは個別機能訓練でも個別に実施できますので、必要に応じてそちらでカバーしています。
体操のネタの参考になれば幸いです。
椅子座位での体操はコチラも是非ご参考ください♪