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「肩が凝ったな」「腰がなんかずっとだるいな」
こんな経験がある方は多いと思います。
こんな時皆さんはどうするでしょう?
時間があれば「横になって休む」「睡眠時間を多めにとる」などの身体を休めるという行動をとってコリやだるさを軽減できる人もいらっしゃるでしょう。
でも、なかなか休む時間がないという人の中には「整骨院へ行く」という行動をとる人が多いです。
私も整骨院で勤務していた時、患者さんに症状や来院した経緯をお聞きすると、
「『とりあえず整骨院行って揉んでもらったらマシになるんちゃう』ってオカンに言われたから」
「揉んでもらったらスッキリすると思ったから」
などの返答が非常に多かったです。
今回は整骨院、整骨院の施術対象症状や柔道整復師についてご紹介します。
肩首温めて肩コリ解消♪
整骨院とは

接骨院(せっこついん)とは、厚生労働省が定める施術所のうち、柔道整復師が日本の伝統医学の1つである柔道整復術を行う施設。各種法令では「柔道整復の施術所」と表現されるが、一般には「接骨院」と呼ばれることが多い。俗に整骨院、ほねつぎとも呼ばれる。
参考元:wikipedia
国家資格である柔道整復師が施術を行う場所ということです。
今はもうほとんど見かけませんが、私が小さい頃(昭和50年代後半~平成初期)には「ほねつぎ」という看板がまだありました。
「必殺仕事人」でも表稼業がほねつぎ屋というキャラがいましたね。(山崎努さんが演じてらっしゃいましたかね)
整骨院も接骨院もほねつぎも名称が違うだけで同じです。
最近では整骨院という名称がほとんどですね。
按摩マッサージ師や鍼灸師も国家資格ですが、整骨院を開院できるのは柔道整復師だけです。
柔道整復師が施術できる症状などは、また以下でご紹介します。
柔道整復師とは
昔から「ほねつぎ」「接骨師」として広く知られ、現在は高校卒業後、都道府県知事が指定した専門の養成施設(三年間以上修学)か文部科学省が指定した四年制大学で解剖学、生理学、運動学、病理学、衛生学、公衆衛生学などの基礎系科目と柔道整復理論、柔道整復実技、関係法規、外科学、リハビリテーション学などの臨床系専門科目を履修します。
国家試験を受け、合格すると厚生労働大臣免許の柔道整復師となります。
資格取得後は、実務経験と研修の受講により受領委任の取扱いが行える「接骨院」や「整骨院」という施術所を開業できます。また、勤務柔道整復師として病院や接骨院などで働くこともできます。
柔道整復師(国家資格)≠ 整体師、カイロプラクティック師(非国家資格)
柔道整復師(国家資格)≠ あん摩・マッサージ・指圧師(国家資格)
参考元:公益社団法人 日本柔道整復師会
私は30歳を超えてから専門学校に3年通い、国家試験をパスして柔道整復師資格を取得しました。
ちょっと余談になりますが、昨今の少子化に加えて柔道整復師も増加してきた加減で柔道整復学科の学生も減少傾向のようです。
せっかく入学してもすぐにやめてしまう高校新卒も少なくありません。
ちなみに私の専門学校のクラスで高校新卒は12,3人いましたが、卒業したのは2人だけでした。
中には1か月で来なくなった子も数人いました。
授業や学習内容が思っていたものよりも全然違ったんでしょうね。
解剖学や生理学、整形外科学などは医師免許を持った講師の講義です。
学生時代は文系だった私にとっては解剖や生理は最初は苦戦しました。
国家試験は年度によって差はありますがだいたい平均70%くらいです。
日本語が理解できて、きちんと授業に出席してそれなりに勉強すれば合格できます。
余談が長くなりましたが、柔道整復師免許があれば整骨院を開業できます。
ただ私が資格を取得した年位から「管理柔道整復師」という肩書がないと開業できなくなりました。
現在は実務経験2年以上+研修で取得できるそうです。
昔は実務経験ゼロでも免許取得後即開業した人もいらっしゃったと専門学校時代に聞いたことがあります。
やり手ですね。
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整骨院での柔道整復師としての業務

接骨院や整骨院では、柔道整復師によって、骨・関節・筋・腱・靭帯などに加わる外傷性が明らかな原因によって発生する骨折・脱臼・打撲・捻挫・挫傷などの損傷に対し、手術をしない「非観血的療法」によって、整復・固定などを行い、人間の持つ治癒能力を最大限に発揮させる施術を行っています。
最近は骨盤矯正や脊椎矯正、頭痛や冷え性、単なるマッサージなどを行う接骨院や整骨院がありますが、これらは柔道整復師の業務範囲ではありません。健康被害や金銭トラブルを被ることもあります。業務範囲を守って、良質で安心安全な施術ができる接骨院や整骨院にかかることが肝要です。
参考元:公益社団法人 日本柔道整復師会
「柔道整復学」という科目の教科書にも確か書いてあったと思うのですが、柔道整復師の業務は「急性症状に対する応急処置」が基本です。
骨折や脱臼に対しての固定(医師の指示で整復も行う),打撲や捻挫症状に対して(i)RICE処置や包帯・テーピングでの固定がメインとなります。
専門学校の実技プログラムでは骨折や脱臼に対しての整復、包帯等を使っての固定の練習を行っています。
足関節(足首)の捻挫時のテーピングも実技でよくやりました。

ここで皆さんお気づきでしょうか?
柔道整復師の養成学校では、皆さんが整骨院でセラピストに施されると想像されているマッサージなんて全く教わることはありません。
整骨院勤務時代によく患者さんに学校で習う内容を聞かれましたが、「マッサージは学校では教わってません。」と言うと全員驚かれていました。
それくらい整骨院=マッサージという概念が一般の方に定着してるようですが、本当は違うので十分気を付けてください。
症状緩和(血流の改善や筋疲労の除去など)の一つの手法など)マッサージを行うことはあります。
ただ、マッサージという言葉も厳密には使ってはいけないんです。
「徒手療法」とか手技とか整骨院の中では言葉を変えないといけないのです。
症状に関しても「急性症状に対しての応急処置」が基本なので、「慢性的な肩コリや腰痛」は基本NGです。
「首の寝違え」もグレーゾーンだそうです。
「寝違え」を慢性症状と捉えるのはおかしな気もしますが、急性のケガとも言い切れないですね。
それに「寝違え」で首が回らないと辛いですよね。
整形外科へ行ってもおそらくはシップとロキソニン処方されて「様子をみてください」で終わりでしょうしね。
明確な線引きは難しいですね。
整骨院に行くのは基本的には「怪我」をしたときです。
例えば
・サッカーの練習中にこけて足首を捻った
・バスケットボールの試合中に突き指した
・自宅でテーブルに足をぶつけた
・換気扇を掃除しようとして腕を伸ばしたら肩に激痛が走った
・地面のものを持ち上げようとして腰に激痛が走った
そういった原因がはっきりしているものは速やかに整骨院へ行ってください。
もちろん病院(整形外科)の方が都合が良ければ病院に行きましょう。
ムレにくく着けやすいものが一番です!
保険に関して

接骨院や整骨院での施術には、健康保険や生活保護法による医療扶助、労災保険や自賠責保険が適用されます。
これらの保険が適用される範囲は、前述した外傷性が明らかな原因のケガに対する施術です。医師の同意が必要なのは「骨折」「脱臼」の応急手当を除く施術をするときだけです。 打撲、捻挫、挫傷などは医師の同意は必要ありません。
慢性的な肩こりや内科疾患が起因の腰痛などに対する施術は健康保険の対象外となります。 また、仕事中や通勤途中のケガは労災保険適用です。交通事故によるケガは自賠責保険の適用となります。
詳しくは、接骨院・整骨院の柔道整復師にお尋ねください。
参考元:公益社団法人 日本柔道整復師会
私がこの業界に足を踏み入れた15年ほど前は、整骨院と言えば健康保険での取り扱いのみという院がほとんどでした。
ところが、現在では整骨院の看板を掲げながら実費のみという院もちらほらと見かけます。(これは何も悪いことではありません)
新しく開業したような院は入口にボードなどで「実費マッサージ1時間○○円」などの宣伝をしているところも多く見受けられるようになりました。
保険適用と実費の二刀流の施術スタイルが主流になってきています。
それだけこの十数年の間で保険の扱いに関して規制が強くなったということでしょう。
たしかに整骨院の保険不正受給摘発のニュースはよく取り上げられてました。
ケガなどの急性症状は保険適応、それ以外の慢性症状やリラクゼーションに対しては実費での施術という解釈で良いと思います。
整骨院では「コリ」とか「だるい」といったフレーズはNGです。
何らかの原因で「痛めた」という事実が必要です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
現在の一般的な整骨院についてのご紹介でした。
何度も言いますが「肩コリ」「慢性腰痛」は基本的には整骨院で保険適応で施術は受けられません。
リラクゼーション目的はもっての外です。
整骨院は「保険の効くマッサージ屋」ではありません。
マッサージ屋さんへ行くべきか、整骨院へ行くべきか、病院へ行くべきかの判断は一般の人には難しいですね。
肩コリや腰痛も内蔵の不調から症状が出現することもあるので、とりあえずは病院受診をお勧めします。
病院で検査等して何も異常なくただの筋疲労だろうということであればマッサージ屋さんに行くなり、実費整骨院で施術を受けられれば良いと思います。
まあ実費で同じくらいのお金を出すなら、確実に専門知識を持ってるセラピストがいる整骨院の方をお勧めします。
整骨院に関してはこちらの記事でもご紹介していますのでご参考ください。
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